夏もお盆の時期を過ぎると、ネギアザミウマに続き発生してくるのがヨトウムシでないかと思います。
ヨトウムシの食害が出てくると等級が落ちるどころでなく、出荷すらできなくなるのが現状です。
そこで、私達が行っている防除方法について説明します。
定植前に行う予防
定植前については、アザミウマに対する予防方法と同様(ベストガード)です。
気になる方は以下『アザミウマの防除法』を参照してください。
薬剤散布による予防
薬剤はヨトウムシの発生時期を見越して事前に散布していけることが理想です。
【ヨトウムシ発生時期】
年2回。5〜6月ごろ、8〜10月ごろ。
今年のヨトウムシ防除のために散布した薬剤は、
『グレーシア、フロブレアSC、ヨーバルフロアブル、プレオフロアブル、コテツフロアブル、ディアナSC』
散布後に効果が強いと感じたのが『グレーシア』と『フロブレアSC』です。
「フロブレアSC」以外の農薬は全てアザミウマ類に対しても効果が発揮できる農薬です。
予防効果を比較する
上記の写真は、予防にグレーシアを使用。
6月の前期で、この時期はヨトウムシの発生が抑えられていました。
上記の写真は、8月前期に撮影したものです。
ヨトウムシの発生が最大になり、多くの青ネギが被害に遭っています。
この生育時期までにグレーシアの使用回数が最大になっていた上にフロブレアSCの使用を試していませんでした。
結果として、この後にフロブレアSCを散布することでヨトウムシの発生が抑えられています。
まとめ
2022年(令和4年)の予防においてグレーシアとフロブレアSCが最も効果がありました。
他の薬剤でも効果は認められましたが使用後に激減(発生が抑制)したものは、この2つでした。
ヨトウムシも薬剤に対し耐性を持つことにより、例年効いていた薬剤の効果が薄れていきます。
グレーシアとフロブレアSCに関しては、比較的最近になって開発されたもので、効果が高いと考えられます。
・グレーシア乳剤(発売日:2019年5月15日)
・フロブレアSC(発売日:2021年3月1日)
農薬に関しては特に新商品に気を使いながら散布の目処を立てるようにしていくのが効果的ですね。